右の図は、下記の資料より引用した秩父札所二十六番 下影森 萬松山 円融寺の霊験記の錦絵です。
下部には霊場境内の風景画が描かれ、上部と下部には霊場の縁起にまつわる逸話が描かれています。
「観音霊験記」(埼玉県立浦和図書館所蔵資料)
著者名:歌川広重(二代)、歌川国貞/画,服部応賀/編
出版者:〔山田屋庄次郎〕
出版年:江戸末期
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右の図の「観音霊験記」の下部の「霊場の縁起」については、次のような逸話が
記述されています。
秩父次郎重忠
當山は、空を凌ぎし高山にて、猶奥院に登りては、月宮の桂も折る可、深谷を臨みては、森々として結清水煩悩
の垢を清め、岩上には愛宕金毘羅を鎮護の神と崇め、都て岩竇に弘法大師の護摩壇石佛、國禪師の座禪石、その外
諸神諸佛の尊体堅固に並立玉ふ絶景の霊場也。
當國の住人、秩父別当武基が玄孫、太郎重弘此尊像を信じ、大檀那たるがゆへ、其子重能、此子重忠ことに信じて、
霊験を蒙ること少なからず。
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