右の図は、下記の資料より引用した秩父札所三番岩本山常泉寺の霊験記の錦絵です。
上部には霊場境内の風景画が描かれ、下部には霊場の縁起にまつわる逸話と挿絵が描かれています。
「観音霊験記」(埼玉県立浦和図書館所蔵資料)
著者名:歌川広重(二代)、歌川国貞/画,服部応賀/編
出版者:〔山田屋庄次郎〕
出版年:江戸末期
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右の図の「観音霊験記」の下部の「霊場の縁起」については、次のような逸話が
記述されています。
子持石
不睡石長命水
當山の本尊ならびに十王の像は、行基の作にて誠にあらたなる霊験なり。境内にある不睡石に眼病を
祈ればかならず験あり。又長命水を服する者はいかなる難病も愈えるべしと、観世音の告によって
當寺の住持をはじめ諸人もその利益を蒙りたるもの少なからず。また子持石を嗣子なき者信心して祈
れば、福徳智慧ある善男子を授かることひとへに圓通大士の大慈大悲の本願、妙智力を仰ぎ尊むべし。
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